金利が下がった時の落とし穴に注意!
■金利が低減=返済に余裕ができるではありません
融資額9割以下、返済期間21年以上のケースのフラット35の金利が過去最低の0.9%になったのは記憶に新しいことと思います。
これは、日本銀行によるマイナス金利政策の影響です。
マイホームを購入しようと考えている人にとっては、まさに今がチャンス?と駆け込んでしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、こういった金利が下がった時の甘い考えで資金計画をしてしまうとのちのち返済の負担が大きくなり苦しい状況に陥ってしまう可能性があるのです。
老後の破たんを避けるために安易に考えてはいけません。
■実際にシュミレーションするとわかりやすい
過去のフラット35で金利が1.58%だった時のケースで計算して考えていきましょう。
仮に毎月の返済額が8万円でボーナス返済はなし、返済期間を35で計算すると
借入可能な金額は2580万円になります。
上記にある金利0.9%だった場合では、2880万円と約300万円も多く借りられることになります。
こうして比較してみると物件価格が300万円も上がればそれだけ選択肢も広がります。
実はここに大きな落とし穴が潜んでいるのです。
当初、毎月8万円が家計に負担のない返済金額であったとします。
それを金利が低いという状況になると、もう少し頑張れば返済していけると思い込み融資金額をアップさせて毎月の返済も増額させてしまうのです。
もしも4000万円も物件を購入したとします。
毎月約9万7000円の返済額になれば、毎月1万7000円増額になり、年間で考えると20万円も予算オーバーになります。
最初はなんとかなる!と思っていてもその先に何が起こるかわかりません。
一家の主が不意の事故や病気で、まともに収入が得られない時期もでてくるかもしれません。
赤字になってしまった状況を、毎月の負担をボーナスで補ったり、節約生活を続けストレスを抱えることになる可能性もあります。
昇給の見込みもないのに、当初の予算よりも高く計画してしまう状況を安易に考えてはいけないのです。
返せる額を借りるという点では、基本的に借り方は変わらないのです。