どんな動きを見ていれば住宅ローンの金利がわかるの?
■変動金利型と政策金利の推移を見比べてみましょう
日本はゼロ金利だから、今後も変動金利型の場合金利は下がっていくのでしょうか?
無担保コール翌日物(政策金利)と店頭金利(変動金利型)の推移をちょっと見比べてみましょう。
(三井住友銀行の変動金利型の金利を例にあげています。)
6月(2006年) 政策金利 (0.00%) 変動金利型 (2.375%)
7月(2006年) 政策金利 (0.25%) 変動金利型 (2.375%)
10月(2006年) 政策金利 (0.25%) 変動金利型 (2.625%)
3月(2007年) 政策金利 (0.50%) 変動金利型 (2.625%)
10月(2007年) 政策金利 (0.50%) 変動金利型 (2.875%)
11月(2008年) 政策金利 (0.30%) 変動金利型 (2.875%)
12月(2008年) 政策金利 (0.30%) 変動金利型 (2.675%)
6月(2006年) 政策金利 (0.10%) 変動金利型 (2.675%)
1月(2009年) 政策金利 (0.10%) 変動金利型 (2.475%)
10月(2010年) 政策金利 (0.00~0.10%) 変動金利型 (2.475%)
上記の推移を見てもらうとわかるように、0%の金利政策の場合、変動金利型(店頭金利)は2.375%となっています。
これはゼロ金利の時、変動金利型は2.375%、10月(2010年)では政策金利が0.1%で変動金利型は2.475%だったので0.1%しか下がらないということがわかります。
変動金利型は原則として年2回見直されます。
短期プライムレートを基準にして4月1日と10月1日に見直しを行いますが、もしも政策金利が変更にても変動金利型が変更するまでに時間のズレが生じます。
金利が下がった場合は必ずしも原則通りではなく、低い金利を早めに提供する動きになっているのが最近の傾向として見られます。
■変動金利型の金利に影響するものとは?
もしも借入れする場合には店頭金利ではなく、適用金利で計算されるというのをご存じでしょうか。
この適用金利とは、もともと店頭金利から引き下げをしたあとの金利のことを言います。
全期間で-1.4、1.5%という数字も見られ、もし-1.5%だった場合店頭金利が2.475%のとき0.975%ということも最近では見られます。
各金融機関が定める引き下げ幅というのは、借入時のものがずっと続くわけですから、新規で借り入れた適用金利は下がることが予想されます。
すでに借入れをしているという方は、引き下げ幅を大きくしたいときは借換えを行うことで適用金利を下げるという方法もあります。
政策金利の動きの情報をニュースなどで入手することで、どのくらいの引き下げを各金融機関が行っているか把握することができます。
変動金利型の金利は直接影響を受ける訳ではないので注目しておきましょう。