フラット35の過去最低金利と銀行の金利低下が続く影響とは?
■フラット35の最低更新は続く
2014年6月に0.5%以下まで水準が下がり、長期金利の低下はますます進んでいます。
そして、その長期金利低下の影響により、2014年8月の融資金利は5月から3ヵ月振りに過去最低を更新したのです。
主力である返済期間21年以上の過去最低金利が1.73%だったのに対し、そこから0.04%も引き下げられ1.69%となりました。
一方、返済期間20年以下は1.14%と、同じく0.04%の引き下げ幅です。
返済期間21年以上で1.6%の低金利記録は初めてですが、今後もどのよいに低下を続けるか動向が気になります。
2014年8月は長期金利低下と見合う引き下げ幅ですが、同年の6月から7月は長期金利が下がったにも関わらず、フラット35の金利引き下げはありませんでした。
これは長期金利の低下幅がそこまで大きくなかったからもしれません。
しかし、長期金利が0.5%台まで低下したことから、大きな幅での長期金利低下が今後も続くという傾向は考えにくいと言えます。
やや長期金利との運動性が薄くなり、長期金利の低下幅も広がらないことが予測されてので、フラット35の適用金利はボトム圏ほぼ達しているとも考えるのが妥当でしょう。
■銀行でも適用金利の引き下げ影響
2014年7月の長期金利は0.51%も低下し、同年先月にあたる6月27日の0.555%よりも大幅な低下となりました。
それにより、銀行の固定金利選択型の8月融資金利は、固定選択期間5年以上を中心して、0.05%以上に引き下げられています。
固定金利選択型の金利競争は落ち着いていますが、一部の銀行での変動金利には影響があったようです。
メガバンクの7月時点の融資金利は変わりませんでしたが、ソニー銀行の変動金利は0.01%引き下げられ0.589%となりました。
さらに、8月15日以降から自己資金が10%以上の場合、優遇幅を1.3%~1.35%に拡張する予定が発表されました。
拡張が実行されると、融資金利は0.539%まで低下するということになります。
長期金利がさらに低下し、そして銀行の金利競争も激しくならば、変動金利はさらに下がって0.4%台の低下突入も考えられるでしょう。
長期金利の低下や日本銀行の追加緩和による、銀行の金利低下に影響が出ています。
住宅ローンでは金利も重要であり、長期金利の低下は大きなメリットですが、同時に長期金利がどう変動するか動向も見極めなければならないでしょう。