フラット35の金利変動と変動金利型は競争を見せる現状

■フラット35の金利変動は見られず

2014年6月27日、約1年2ヵ月振りに長期金利の低水準を記録しました。
そして、その時期は7月の住宅ローン金利を決定する時期だったため、だれもがフラット35の最低金利更新の期待が高まったのです。

ですが、7月に実行された融資金利は同年6月の融資金利と変化はなく、一部の金融機関では適用金利を下げたものの、金利の変化はありませんでした。
融資額が90%以下での2014年7月の融資金利は、返済期間20年以下で1.45%、一方、返済期間21年以上は1.73%となりました。

数か月のフラット35金利の動きを見てみると、市場金利に逸脱した動きが見られます。
言いかえると、金融機関で戦略的に、適用金利が決定されているようにも感じるのです。
市場金利との連動が薄れつつあることから、フラット35の金利も今後は若干の低下が見られるでしょう。
しかし、低下したとしても、小数点以下第2位の数字が下がる程度であると考えられます。
フラット35は下部まで達していると考えても良いでしょう。

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■変動金利の競争は激化?

2014年6月時点のフラット35の融資実行は一定水準でしたが、銀行などの金融機関での同年7月の融資金利には動きがありました。

固定金利期間7年以上の商品を中心に、0.05%から0.10%前後、6月よりも引き下げられています。
沈静化を見せていた固定金利選択型などの優遇金利は、一部銀行の固定金利選択型よりも変動金利型の方に力を入れているようです。

メガバンクでの変動金利の最優遇は0.775%であり、三井住友銀行は0.725%と0.7%台が下限でしたが、一部の銀行では0.5%台となっているのです。
この数字はほんの一部に銀行にし過ぎませんが、融資の伸びが悩みとなっている現在、融資が増えない金融機関にとって住宅ローンはまさに最後の砦であると言えるでしょう。
今後、ほかの銀行でどのような競争が繰り広げられるのか注目です。

長期金利の低下によって、預貯金や個人の国債買い入れには不利な部分があります。
しかし、マイホーム購入のために住宅ローンを組む、または住宅ローンの借り換えでは大きなメリットである現状と言えます。
今後の変動なども考えつつ、自分に合った住宅ローンを見つけましょう。