元利・元金均等返済で変動金利タイプの住宅ローンを利用するとどうなる?
住宅ローンの返済方法である元利均等返済と元金均等返済ですが、固定金利ではなく変動金利タイプの住宅ローンを利用した場合、固定金利タイプの時とどのような違いが見られるのでしょうか?
■元利均等返済を変動金利タイプで返済していく場合
元利均等返済を変動金利タイプで返済していくと、まず変動金利の場合は金利見直しが半年ごとに行われていきます。
しかし、5年間の返済額は変わらないと言えます。
5年ごとに返済額が見直しされるため、その時点での残高や残年数、その時の金利を再計算し、新しい返済額が打ち出されるのです。
この場合、金利が上昇しているとその影響を受けて返済額が以前に比べて高くなってしまうということも考えられます。
ただしそういった場合でも、以前の返済額よりも1.25倍までしか上がらないようになっています。
この超過してしまっている分は後々に回されます。
■元金均等返済を変動金利タイプで返済していく場合
一方、元金均等返済の場合は金利変動は半年ごとに行われますが、そのタイミングで返済額も見直されていきます。
そのため5年間返済額が変わらなかったり、1.25倍までしか返済額は上がらないといったようなものはなくなります。
ですから返済額が先送りになって後々の返済分に回されたり、未払い利息が生じてしまうこともないのです。
ただ、やはり急激に金利が上昇してしまうと返済額もその分アップしてしまうので返済が滞ってしまう可能性はないと言えません。
■変動金利ではどちらを利用するべきか?
元利均等返済では長期の返済となると金利上昇していないにも関わらず1.25倍ルールで先送りになってしまった分が後半に残ってしまうため返済額が上がる可能性があります。
一方元金均等返済の場合は元金部分の返済額は一定で、1回ごとに返済額は減少していくため金利がアップしたとしても返済額は変わらない場合があります。
変動に関係なくしっかりと元金返済をすることができることから、変動金利を利用する場合は元金均等返済を利用した方がメリットが大きいと言えます。
ただし、金利の急上昇というリスクが伴うことも忘れてはなりません。
また、元利均等返済でも繰り上げ返済を活用することで変動金利タイプでも問題はないでしょう。