■繰り上げ返済はコツコツ?まとめて?
住宅ローン返済を行う場合、繰り上げ返済をしていくと利息を払わずに元金を減らしていくことができるので、総返済負担額を減らす有効な手段と言えるでしょう。
そんな繰り上げ返済ですが、毎月コツコツと減らしていくべきなのか、それとも数ヶ月分をまとめて減らしていくべきなのか迷われる方も多いかと思います。
そこで今回は、繰り上げ返済はコツコツ返すかまとめて返すか、どちらがよりお得になるのかをご紹介します。
例えば、現在の借入金が3000万円、金利1.0%、35年返済としている場合、1年50万円ずつ3年続けて150万円繰り上げ返済した場合と、3年間150万円を貯めて一気に繰り上げ返済した場合で比べてみましょう。
1年50万円を3年間続けた場合、総返済額は3557万円だったものが3500万円とあり、57万円分の利息を軽減することができました。
一方、3年後にまとめて支払った場合、総返済額は3503万円に減り、利息は54万円分軽減したことになります。
返済期間の短縮はどちらも同じなのに対し、利息の軽減は3万円分の違いが出てきたのです。
これは、まとめて支払う場合貯めている間も毎月利息は払い続けなくてはならないので、このような結果になったと言えます。
今回は1.0%の金利で計算してみましたが、これがさらに高い金利であればあるほど、コツコツと繰り上げ返済した方が、より高い効果を示すことができるでしょう。
■手数料はどれくらいかかる?
住宅ローンの繰り上げ返済をする場合、多くの金融機関では手数料がかかってきます。
窓口や電話から行うことで事務手数料が発生してしまい、その分支払わなくてはいけなくなってしまうのです。
意外と手数料は大きく、1万5000円以上かかってしまうようなところもあります。
また、1回の繰り上げ返済額が100万円以上からでないとできないという金融機関もあるのであらかじめチェックしておきましょう。
ただし、ネットで繰り上げ返済を申し込む場合、無料であることが多いため繰り上げ返済を行うならネットからの申し込みがおすすめです。
■繰り上げ返済を行う前の注意点
繰り上げ返済を行う前にチェックしておかなくてはいけない点は、住宅ローン控除についてです。
現在控除を受けていても、繰り上げ返済をすることで適用条件である「返済期間10年以上」が、10年以下になってしまい控除を受けられなくなってしまう可能性があります。
必ず控除を受けている方は繰り上げ返済を行う前に返済期間が10年以下にならないかどうかをチェックしておきましょう。